三極管

買ったものを書きます

曽我部恵一 / 昨日・今日・明日

昨日・今日・明日 (ちくま文庫)

昨日・今日・明日 (ちくま文庫)

ミュージシャンのエッセイ集が好きで、ときどき買っている。別にその人のバックグラウンドに有る物を深く知りたい、というわけでもないけど、ミュージシャンというスタート地点が有るためか、割と内容がなんでもいいというか、ファン向けの内容である時点で特に内容が問われていない感が好きで。

小西康陽のように、フィクションとノンフィクションが織り交ぜられた作風もいいけど、曽我部恵一の半径2m感に満ちたエッセイもまた良かったりする。そして、そんな本を、出版された直後より、10年とか経った時に、その時のファン度合いとは関係無い状態で読むのがまた良かったりもする。

この「昨日・今日・明日」も単行本出版から10年経って文庫されていて、前書きに有るように本人の状況も大きく変わっているし、たぶん読んでいる人の状況も大きく変わっている。だけど、昔ある時点で「こう考えた」という記録を読み返してみるのもまた面白い。

長く活動しているミュージシャンは、定期的に過去を振り返るような本も出版されることが有るので、変化が楽しめるというか、比べられるのも面白い。サニーデイサービスも、最近出版された「青春狂走曲」で過去を振り返っている。

青春狂走曲

青春狂走曲